砂肝は体に悪い?食べ過ぎるとどうなるかと適量も調査!

砂肝

焼鳥屋やスーパーのお肉コーナーで頻繁に見かける、美味しくて脂身が少なく、ヘルシーな印象を持つ鶏の部位、砂肝。

しかし、砂肝について「体に悪いから注意が必要」という投稿をインターネットでよく見かけることがあり、その真偽について気になりますよね。

では、なぜ砂肝が体に悪いと言われているのでしょうか?そして、砂肝をどれくらい食べても大丈夫なのでしょうか?

この記事では、砂肝の栄養価について詳しく説明し、砂肝が本当に体に悪いのかについて検証します。

目次

砂肝は体に悪いって本当?

砂肝

さっそくお伝えしますが、砂肝が体に悪いと言われる主な理由は、その高いプリン体とコレステロール含有量に起因しています。

日本食品成分表2020(八訂)によれば、砂肝は鶏の胃を覆う厚い筋肉で、別名「すなぎも」または「砂ぎも」とも呼ばれています。

それでは、砂肝の栄養素を詳しく見てみましょう。

砂肝の100gあたりの栄養成分は以下の通りです:

  • コレステロール:200㎎
  • 鉄:2.5㎎
  • 亜鉛:2.8㎎
  • ビタミンB2:0.26㎎

これを鶏むね皮なしと比較すると、砂肝はコレステロール、鉄、亜鉛、ビタミンB2の各面で多くの栄養素を含んでいることがわかります。

砂肝のプリン体が体に悪い?

一見ヘルシーそうに見えるこの食材には、私たちの健康に影響を及ぼす可能性がある成分が含まれています。今回は、砂肝に関する注意点について詳しく見ていきましょう。

まず、砂肝に含まれる主要な成分として、プリン体とコレステロールが挙げられます。プリン体は、食べ物から摂取すると、体内で尿酸に変換されます。

通常、尿酸は尿として排出され、問題ありません。しかし、尿酸が過剰に体内に蓄積すると、健康に悪影響を及ぼす可能性があるのです。

砂肝100gあたりには、約100mgのプリン体が含まれています。これは、痛風や腎臓結石のリスクが高まる人にとって、注意が必要な量です。痛風は関節に痛みや腫れを引き起こし、腎臓結石は激しい痛みをもたらすことがあります。そのため、これらの疾患が気になる方は、砂肝の摂取に慎重になるべきでしょう。

高コレステロールのため砂肝の過剰摂取に注意!

さらに、砂肝はコレステロールも豊富に含んでいます。コレステロールは、高血圧や心臓疾患のリスクと関連しており、摂りすぎることは避けるべきです。健康的な生活を送るためには、コレステロールの摂取量にも気を配る必要があります。

要するに、砂肝は美味しい食材である一方で、プリン体やコレステロールの含有量が気になる点があります。

健康に配慮するなら、摂取量を適度に抑え、バランスの取れた食事を心がけましょう。自分の健康状態に合わせた食事選びが、より健康的な生活をサポートします。

砂肝を食べ過ぎると体にどんな影響がある?

焼き鳥

次に気になるのは、砂肝を食べ過ぎると体にどんな影響があるのかということですよね。

今回は、日本人の食事摂取基準(2020年版)をもとに、成人の栄養摂取についてご紹介していきます。

たんぱく質について

まず、たんぱく質です。1日に必要なたんぱく質の目安は50〜60g。1回の食事で摂るたんぱく質は20g前後が理想的と言われています。

砂肝100gを1回の食事で楽しんでも、たんぱく質摂取量の目安を超えることはありません。ですから、おいしく砂肝を味わっていただいて構いません。

コレステロールについて

続いて、コレステロールに焦点を当てましょう。砂肝100gに含まれるコレステロールは200㎎ですが、これは卵2個のコレステロール摂取量(約370㎎)よりも少ない量です。

さらに、食事から摂取したコレステロールが血中のコレステロール値に直接影響を与えないという研究結果もあります。

そのため、通常の食事において砂肝を楽しんでも、健康に支障をきたすことはほとんどないでしょう。ただし、高コレステロール血症などの治療中の場合は、医師のアドバイスに従うことが大切です。

プリン体について

最後に、プリン体について考えましょう。プリン体は高尿酸血症、痛風、尿路結石などのリスクと関連しています。通常の健康状態であれば、砂肝の摂取に特別な注意は必要ありません。

ただし、リスクのある方やプリン体の多い他の食品や飲み物を過剰に摂取する場合には、病気の発症リスクが高まることがある点を覚えておきましょう。

要するに、砂肝を楽しむことは、健康に悪影響を及ぼすことはほとんどありません。バランスの取れた食事と、自身の健康状態に合った食事選びが大切です。おいしい食事を楽しみつつ、健康を守りましょう。

砂肝はどのくらいの量をたべても問題ない?

砂肝料理

砂肝は基本的に食品なので、いつ、どのくらいの量をたべても問題ありません。

このことについて同じ内臓系の肉、鶏のレバー(肝臓)、ハツ(鶏の心臓)と比較しながらお伝えします。

すなぎもの栄養成分

100gあたりエネルギー86kcal、たんぱく質18.3g、脂質1.8gで、肝臓のエネルギー100kcal、たんぱく質18.9g、脂質3.1g、ハツのエネルギーは186kcal、たんぱく質14.5g、脂質15.5g。

レバーと砂肝を比べると、砂肝のほうがカロリーや脂質が少なく、ハツと砂肝を比べると、砂肝はハツと比べてたんぱく質が多くカロリーや脂質が少ないことが分かります。

では、その他の栄養素も見ていきましょう。

すなぎもの100gあたりの栄養素

コレステロールは200㎎、鉄2.5㎎、亜鉛2.8㎎、ビタミンB2 0.26㎎、肝臓のコレステロール370㎎、鉄9㎎、亜鉛3.3㎎、ビタミンA14000㎍ビタミンB2 1.8㎎。ハツのコレステロールは160㎎、鉄5.1㎎、亜鉛2.3㎎、ビタミンA700㎍ビタミンB2 1.1㎎

レバーやハツのほうが鉄やビタミンAが多く含まれています。
レバーやハツと比べても砂肝は脂肪が少なく低カロリーなので、食事に取り入れやすい食品なことが分かります。

砂肝は個体差がありますが、1個あたり18gで、5~6個で100gです。

砂肝は1日100g程度を目安に摂取するのがおすすめ

「食事によるコレステロールの摂取は血中のコレステロール値に直接的に影響を与えないことから、コレステロールの基準値は定められていませんが、脂質異常症の重症化予防を目的として、コレステロールを200㎎/日未満に留めることが望ましい」とされているのでます。

このことから、1日あたり砂肝100g中のコレステロール200㎎を食べても問題ないことになります。

プリン体については、尿路結石などのリスクを考えると、1日あたり400㎎以下にするとよいのですが、砂肝を100g食べるとプリン体の1日量の36%を摂ることになるので100gくらいを上限と考えたほうがよさそうです。

まとめ

砂肝料理

砂肝はたんぱく質が豊富で低脂肪なので、ぜひ食事に活用していきたい食品という説明をしました。

鉄や亜鉛などの微量ミネラルが多く含まれているので、レバーは苦手だけど貧血気味という方は栄養補給としても活用できそうですね。

ただ、少し注意点があって、健康なかたは特に問題はないのですが、高コレステロール血症や高尿酸血症、痛風、尿路結石のリスクのあるかたはコレステロールやプリン体が比較的多めの食品なので、食べる量は注意したほうがよさそうです。

砂肝は体に悪いって本当?という疑問にお答えしました。

SponsoredLink

目次